ハ行

ハ行 (は ひ ふ へ ほ)
 三 東 の ペ ー ジ 

 京 方 言 集

ハ行 (は ひ ふ へ ほ)

   言     葉        意    味   ・    用    例    等
 は
 ハイスベリ  禿頭(はげ)(多摩地方の方言)
 パイスケ  (バスケットの訛) 石灰・土砂などを運ぶ籠。バイスケ。
 ハイレヤ  太鼓を叩きながら、足駄の歯をいれて廻る職業
 ハカ  功程(こう‐てい)、 仕事のはかどりぐあい、 職人などの作業の程度
 バカッツラ  ばかくさいこと、 ばかっつらな、手紙位出したって何の役に立つ」
 バカッテング  自己の才能を鼻にかけている人
 バカラバカラ  ぐずぐず、 ぼんやり 「ばからばからしないで早くなさい」
 ハカリズミ  半端で売る炭
 ハガッタラシー  歯がゆい、 じれったい 「はがいーたらしーたらありゃしない」
 ハギ  脛(はぎ) 膝から下、踝(クルブシ)から上の部分
 ハギク  歯茎(はぐき)
 ハゲチャビン  はげた頭、 頭のはげた人
 ハゲチョロケ  塗りの剥げたこと、 反物の色のさめたものにもいう 
 ハコビゼン  家庭で仕立てたのでなくって、料理屋に注文して取り寄せた御膳
 ハシッコイ  敏捷(びんしょう)
 ハシラ  貝柱
 ハシリモト  流し元
 ハジ  端 ハジッコ
 ハスッカケニ  斜めに  ハスッカイニとも言う
 ハスッパ  蓮葉(はすは)、女の態度や行いが軽はずみで落ち着きのないこと、ま た浮気 で身持の定まらないこと
 ハズム  発奮して相応以上の値段のものを買う、 相応以上の贅沢な物を贈る
 ハタ  傍、 側、 傍観者 「はたでやきもきする」
 ハタキ  羽毛・布片などをたばねて柄を付けたもの、ちりはらい
 ハタク  叩いてほこりなどを落とす
 ハチ  肘鉄砲、 「はちをくー」肘鉄砲を喰う
 バチ  場違いの略、 本場でない品
 ハチス  木槿(むくげ)
 ハチハチ  花札、花ガルタ
 パチン  帯留めの金具
 ハツ ネ  正月最初の子の日。古く、子の日の遊びが行われた
  11月の最初の子の日。大黒天の祭が行われる。
 ハツ ウシ  夏の土用の最初の丑の日。この日、鰻(ウナギ)を食い、牛を川で洗う。  また丑湯といって、湯をわかして入浴する。
 ハツ トラ  新年初めての寅の日。この日に毘沙門天(ビシヤモンテン)に詣でる習慣が ある。「今ははつとらでござるによつて鞍馬へ参詣致そうと存ずる」
 ハツ ウ  正月初の卯の日。【初卯詣で】はつうもうで
 ハツ タツ  ※こういう言い回しは無いと思われる 辞書にも記述なし
 ハツ ミ  正月最初の巳の日。この日、弁才天に参詣する
 ハツ ウマ  二月の初の午の日。稲荷社を祭る。この日を蚕や牛馬の祭日とする風 習もある。「きさらぎのうまの日は」
 ハツ ヒツジ  ※こういう言い回しは無いと思われる 辞書にも記述なし
 ハツ サル  ※こういう言い回しは無いと思われる 辞書にも記述なし
 ハツ トリ  11月の最初の酉の日。東京下谷の鷲(オオトリ)神社その他で祭が行わ  れる。一の酉(いちのとり
 ハツ イヌ  ※こういう言い回しは無いと思われる 辞書にも記述なし
 ハツ イ  正月初の亥の日。この日、摩利支天に詣でる
 ハデシャ  派手好みの人
 ハナ  はじめ
 ハナズラ  鼻の表面、鼻の辺
 ハナッタラシ  若年で経験の浅い者や意気地のない人を卑しんでいう語。はなたれ
 ハナッタレ  よく鼻汁を垂らしていること。また、その人。はなたれ。
 ハナッツァキ  鼻先
 ハナモトシアン  遠い行き先のことは考えないで、目先の事だけをこせこせ思案する事
 ハネル  興行物が終わる
 ババ  ごみ、汚いもの ババッチーとも言う
 ハバッタイ  幅が広い。はだかっている。張る感じがある。「口はばったい
 ハバヲスル  他人に対して自分のわがままを通す
 ハバカリ  便所、 便所に行くこと
 ハバカリサマ  相手に手数をかけた時や邪魔をしたときの挨拶文句
 ハバカリサマ  相手に余計な世話をやかれた時、「余計なお世話だよ」という程の意
 ババヨリ  紙縒り(こより)のうまくよれていないもの
 バーヤ  下女として雇われたお婆さん
 ハラスジ  おかしいこと、腹の筋をひねるの意
 ハラッコナシ  腹の空く工夫「腹が一杯になったから、はらっこなしに一周りやるか」
 ハラッパ  原っぱ、 「はらっぱで野球をする」
 ハラップサゲ  単に腹を満たすだけの目的で物を食うこと
 ハラペコ  すっかり腹が空いた事
 ハランバイ  腹ばい
 バリキ  馬力車、 馬を前につけて引かせる車
 ハリコム  おごる、「キバル」とおなじ、 女を目当てにする
 ハリコム  刑事が嫌疑者を待ち構えること
 ハルギ  晴れ着、 着物
 ハルナガ  年の初めをたたえていう
 ハレボッタイ  腫れている事を感じる
 バンゴト  折ある毎に、 「ばんごとにやりこめてやったら、物も言わなくなった」
 ハンチク  はんぱ、「どうせ帰るにゃ、はんちくだし酒でも飲んでこうや」
 ハンチク  閑散、 「今日は店がはんちくだからお昼まで遊んできていいよ」
 バンツサン  番頭さん
 バントー  町家の手代または手代の上に立つ者
 バントー  三助、銭湯の雑用係、背中を流したりもしてくれた
 バントー  店ざらしの品 「この羽織は紐はばんとーさんだからあげましょう」
 ハンマ  低能、 まぬけ
 ハンメ  片目、 1.3.5のさいころの目
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 ひ
 ヒアワイ  家と家との間の狭い所、 日光が通らない所、 ひあい
 ヒーロ  蚕蛾(かいこが)(多摩地方の方言)
 ピーピー  貧乏でかろうじて生計を営む様
 ヒガナイチンチ  朝から晩まで、終日、一日中、 
 ヒキコ  車宿にかかえておく車引き
 ヒギリ  日限をきめること、 「ひぎりで頼まれた仕事だからいそがなきゃ」
 ヒケミ  弱点 
 ヒケミチ  費途
 ヒコツカセル  香りを特によく嗅ごうとして鼻をひくひくさせる
 ヒザガシラ  膝蓋
 ヒザッコゾー  膝頭
 ヒシャゲル  おされてつぶれる、 ひしげる
 ヒダリッカイ  左利き(多摩地方の方言)
 ヒダルイ  空腹な
 ヒッカエス  裏返す、 引き返す
 ヒッカカリ  縁故 「あいつとは何のひっかかりもない」
 ヒッカカリ  障害 「それがひっかかりになって何時までも切りが付かない」
 ヒッカカル  途中にある家に格別の用事もなくして立ち寄ること
 ヒッカケル  1杯か2杯のさけを急いで飲む 「一寸一杯ひっかけて行こう」
 ヒッカケル  かける 「はなもひっかけない」(全く眼中におかなぬ)
 ヒッコシ  意地、いくじ しっこしの訛り 「ひっこしのない奴だ」
 ヒッコミ  おさまり、始末 「ひっこみがつかなくなっちゃった」
 ヒッタチ  美しさがひきたつこと 「ねえ、この方がひったちがいいだろ」
 ヒッタツ  引き立つ
 ヒッタテミミ  話を聞き逃すまいと注意を耳に集中していること
 ヒッチャブク  引き破る 「ヒッツァブク」ともいう 「ひっちゃぶいて捨てちゃった」
 ヒッテン  空(から) 「ふところはしょっちゅうひってんだ」
 ヒッパラウ  引き払う、引き退いてその跡をとりはらう。退去する。
 ヒトッパシリ  一度走ること。ちょっと走って行ってくること。ひとはしり。
 ヒトップロ  風呂に一回入ること。「ひとっぷろ浴びる」
 ヒッパル  引く、 羽織る 「今日は寒いから外套をひっぱってでかけないとね」
 ヒトカタケ  一食分 「ヒトカタキ」とも 「ご飯をひとかたけ余計に炊いといた」
 ヒトクチ  一杯 「何処かでひとくちやろうじゃないか」
 ヒトタケ  等身大 「すすきがひとたけくらいある」
 ヒトッキラ  少時間(多摩地方の方言)
 ヒトッキリ  わずかの時間 「さあ、ひとっきり息を抜きましょう」
 ヒトッキリ  一時(長いあいだ) 「あのこはひとっきり大阪のほうへ行ってるんだ」
 ヒトッチョボ  ひとつかみ 「この子の髪の毛はてっぺんがひとっちょぼ縮れてるね」
 ヒドサンダン  無理算段
 ヒナッタクサイ  日向くさい 田舎じみている
 ヒノノキ  昼時(多摩地方の方言)
 ヒマシ  出来てから日数を経た食物
 ヒマッツブシ  時間を無駄に費やすこと、 余った時間をすごすためにする事。
 ヒヤカス  買う気がないのに売物を見たりその価を尋ねたりする
 ヒャクマンダラ  何度も何度も、 叱言を沢山ならべる様
 ビョーエン  病院
 ヒョックリ  人や物が予期せぬ時に突然現れる様
 ヒョロツク  よろめく
 ヒョーゲテ  ふざけて、 とぼけて、 気性が滑稽 「この子はひょーげてるよ」
 ヒョットタクレ  まぬけ
 ヒョートク  あだな、 稚号の類
 ヒョーリ  具合、 調子、 きっかけ 「そういうひょーりになるような気がします」
 ヒラッタイ  ヒラタイの促音化、出っ張ったところがない。平坦で凹凸がない。
 ヒル  尽きる 「そうと決めているんだから論はない」
 ヒロッパ  広場
 ビワダル  ビヤ樽(ビール樽) 「びわだるみたいに太った人」
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 ふ
 ブ  勝ち目、優劣の具合 「がある」
 ブイキ  やぼ 
 ブイコクリ  無愛想、社交下手(多摩地方の方言)
 フキッツァラシ  戸外の、風が直接当たる所
 ブキッチョ  不器用、 「ぶきっちょだねぇお前は、そんなこって、できるもんかね」
 フクマセ  形を崩さずに味をつけてふっくらと煮あげたもの
 フクレッツラ  両頬をふくらませた不平そうなかおつき。むっとした顔色。ふくれづら
 ブシューギ  葬式、 祝儀の反対
 ブショゾン  不都合、 考えなしなこと
 フタカワメ  二重まぶた
 ブチマケル  全てを打ち明ける、 器物の中のものをすっかり出してちらす
 ブツ  打つ(多摩地方の方言)
 フツフツ  懲りごり、 きっぱり、「身のいたづらふつふつとやめて」
 フッカケブリ  風が混じって斜めに吹き付ける雨
 フッコム  風などが吹き込む、 入れ知恵する
 ブッチガイニ  交叉して
 フッツリ  紐などが急に切れる様、 始終来ていたのに来なくなる様 ぶっつり
 フデカシ  ふしだら
 フトッパラ  胆(きも)のふといこと。ずぶといこと。また、度量の大きいこと
 フリ  なじみでないこと、 「ふりの客」通りすがりでなじみでない客
 フリ  雨降りの略 「こいつあ当分ふりだぜ」
 フリショー  外出などの場合、よく雨に逢うめぐり合わせの人
 フリョーケン  思慮の到らないこと、「後先見ずのふりょーけんは出さねえがいいぜ」
 フルシキ  風呂敷
 ブルキ  ブリキ
 フレチラカス  触れ回る
 ブン  つもり、 名義 「風邪を引いたぶんにして、顔を出さないつもりです」
 フンガケル  足をかける
 フンズケル  踏みつける
 フンゴム  突っ込む、 「ずいぶんずかずかとふんごんで来る人だね」
 フンダクル  奪う
 フントニ  本当に
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 へ
 へーキマゴザエモン  平気を洒落ていった
 ヘグ  剥ぐ
 ヘシオル   たやすく折る
 ヘシコム  押し込む、 「脱いだ着物を押し入れへ、へしこんどいたりすんなよ」
 ヘーズリコム  入り込む
 ヘソチャ  人にどうされても平然たる事 「面倒だから、俺はへそちゃでいたよ」
 ヘタックソ  下手くそ、 非常に下手なこと。また、その人をののしっていう語
 ヘチマ  何も、つまらぬもののたとえ 「いやもへちまもあるもんか」
 ヘッタクレ  取るに足りないと思うものをののしっていう 「義理もへったくれもない」
 ヘッツイ  かまど
 ヘックイドーシ  同等、同輩(多摩地方の方言)
 ヘドモド  答弁につかえて狼狽する様、 あわてうろたえるさま
 ヘボ   下手、わざのまずいこと。また、その人
 ヘッポコ  技量の劣った者、役に立たない者をののしっていう語
 べべ  女陰(多摩地方の方言)
 ベラボウ  見世物に出た、全身まっくろで頭がとがり目は赤くまるく、あごは猿のよ うな姿の人間。この見世物から「ばか」「たわけ」の意になったという。
 ベラボー  異常なさま、はなはだしくて、信じがたいさま 「べらぼーな値段だ」
 ベラボーメ  人をののしりあざける時に言う語
 ベランメエ  ベラボーメと言う言葉を使う人を指す
 ヘン  容態、 
 ヘンガイ  一度きめたことを変更すること、 「おまへの方からへんがいか」
 ペンペングサ  なずな
 
 ほ
 ホーガイシ  ホーゲーシとも言う、 「こう丸焼けになっちゃほーがいしがつかない」
 ホーガク  しようとする気、 「話に気をとられて帰るほーがくがつかない」
 ホーガク  行動の方針 「なれない仕事を任されたんで丸でほーがくがつかない」
 ホーゲタ  頬骨
 ホーズ  際限、 はてし 「そりゃあ、上を見ればほーずがないが…」
 ホーボーサマ  あちらこちらの家 「ほうぼーさまのお陰でどうやらやって行けます」
 ホール  投げる
 ホカホカ  他の人たち
 ホキダス  吐き出す
 ボクネンジン  木念仁、気が利かない(多摩地方の方言)
 ホコロ  黒子(ほくろ)
 ホッカムリ  頬冠リ
 ホケル  熱中する、 「遊びにほけて忘れてた」
 ホゴレル  ほぐれる
 ホシミセ  露店
 ホジクル  掘る、窪んだところにあるものをつっつきだす 「泥をほじる」
 ホジル  ホジクルと同じ、 「耳をほじる
 ホッソッコケル  細くやせる、 「この手のほそっこけたこと」
 ポツネント  ひとりだけで寂しそうに居るさま。「ぽつねんと座っている」
 ホゾノオ  へその緒、 「こんな思いは、ほぞのお切ってはじめただ」
 ホッカムリ  頬かむり
 ホッツキ  あてどもなく、 「ほっつき回る」「ほっつき歩く」
 ホッペタ  頬
 ポッポ  ふところ具合
 ボッチ  稲村
 ホド  時刻 「少し遠出をしたから、帰りのほどが分からないんですとさ」 
 ホトント  殆ど(ほとんど)
 ホネオリワザ  骨の折れる仕事
 ホネカワスジエモン  すごく痩せている事、「オマエは本当にホネカワスジエモンだな」
 ホネップシ  気骨(きこつ)、 気概 「ほねっぷしの強い人だ」
 ホマチ  臨時の所得、 へそくり 「これは、あかみさんのほまちだってさ」
 ホンケガイリ  還暦、本掛け(数え年で61歳になること)
 ホンコ  品を出し合ってする勝負事、 「うそっこ」の反語
 ホンスジ  道理にかなった事、 「向こうから謝りに来るのがほんすじだ」
 ボンノクド  ぼんのくぼ (項(ウナジ)の中央のくぼんでいるところ)
   

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