マ行

マ行 (ま み む め も)
 三 東 の ペ ー ジ 

 京 方 言 集

マ行 (ま み む め も)

   言     葉        意    味   ・    用    例    等
 ま
 マ  運、 「あの人もが悪いね」
 マ  おり 「をみてそうしよう」
 マイゲ  眉毛 マミエとも言う
 マイマイ  常々(つねづね)
 マイマイツブロ  かたつむり
 マエコゾー  前差し、 女の髷(マゲ)の前方にさすかんざし、
 マエツボ  鼻緒の、指にはさむ細い部分
 マガナスキガナ  ひまさえあれば、絶えず、 「まがなすきがな悪戯ばっかりしてる」
 マシ  ませ、 「いらっしゃいまし」「ごめんくださいまし
 マジ  「まじめ」の略、「気の毒そうな顔つきにてまじになり」
 マジクナイ  ごまかし、 
 マジクナウ  ごまかす、 とりつくろいまぎらす
 マジネー  まじなうこと。また、その術。禁厭。厭勝。符呪
 マスハナ  よりすぐれた花、まさる花、 転じて、前の女に増して愛する女
 マゼッカエス  相手の話に口を挟んでちゃかす。揚げ足をとったりからかったりして他 人の話を混乱させる。。「話をまぜっかえす
 マダルッコシー  じれったい、待ちきれない「餅がなかなか焼けなくってまだるっこしい
 マッサイチュウ  物事が盛んに行われている時、まっさかり 「喧嘩のまっさいちゅう
 マッツァカリ   マッサカリ、 真盛り(まさかり)もっともさかりであること
  マッツグ  真直ぐ(まっすぐ)
 マットー  まともであること。「まっとーなことを言う」
 マミエ        眉毛  マイゲとも言う
 マムシ  マムシ指、 関節が蝮の頭部のように自由に曲る指
 マメ  健康な事、 手数をいとわず総ての仕事をどしどし処理すること
 マメゾー  昔、浅草公園などで色々な芸をした一種の見世物師
 マメゾー  よく喋る者、よくしゃべる人をののしっていう語
 マボシー  眩しい(多摩地方の方言)
 マリホーリ  ボール投げ、 野球
 マルッキリ  すべて、全く、 まるきり
 マルタンボー  丸太、 丸木の棒
 マルマッチー  丸みをもっていてかわいらしい
 マワシ  かけもち 
 マンザラ  全くそれと定まっているのでもないさま、必ずしも 「まんざら嫌でもない」  上方での意味は(全く、正に、ひたすら)となり、意味が違う
 マンマ  まま、 「座ったまんま動かないで、用を言いつけるばかりだった」
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 み
 ミ  親類、 血族 「私のといっちゃ一人ものこってない」
 ミアガリ  遊女が自分で揚代(アゲダイ)を負担して休むこと、 また、遊女が情人な どを客とし、費用を自弁すること、 ぞっこん打ち込む事
 ミエボー  外観を飾る人、 虚飾家
 ミケンブン  見たところ、みかけ、体裁 「みけんぶんが悪い」
 ミジョー  みもち、品行 
 ミジンマク  身じまい、 身のまわりを引き締めととのえること、身じたく
 ミジンマク  金銭などを隠して貯えること、へそくり
 ミズオチ  鳩尾(みぞおち)
 ミズカギョー  芸人、 芸妓、 娼妓などの営業
 ミズガシ  果物
 ミズガシヤ  果物屋
 ミズク  木兎(みみずく)(多摩地方の方言)
 ミズグチ  裏口、 台所
 ミズゴ  出産後あまり日のたたない子、 あかご
 ミズシ  水仕事、 御厨子所で、煮炊(ニタキ)のことを勤める女
 ミソ  自慢、 得意にしている事 「これがあたしんとこのみそでしてね」
 ミソヲツケル  失敗して面目を失う
 ミソズイモノ  味噌の入った吸い物、 実に魚を使い味噌汁とは別のもの
 ミソッカス  (遊びの中で)一人前に扱われない子供、 みそっこ、 みそっちょ
 ミソッパ  子供の歯が腐って黒くなり形を失うもの、 みそば
 ミチユキ  和服用外套(ガイトウ)の一種、 半コート
 ミッチャズラ  痘痕面、 めっちゃずら、 
 ミツマキ  かます形の財布、 三つ折にしてある
 ミツメ  誕生の三日目に行う祝儀、 婚礼の三日目に里帰りをする祝儀
 ミノブトン  三幅(みの)布団、並幅の布を三枚縫い合せた幅の布で作った布団
 ミノブロシキ  三巾(みの)風呂敷、 並幅の布を三枚縫い合せた幅の風呂敷
 ミバ  見かけ、 見栄え 「この布はみばが悪いけど、洗いが出来ます」
 ミモカワモヌイデ  他事を全部なげうって、 一事に熱中する事
 ミミ  知らせ 「こうしたいいみみは滅多にあるもんじゃない」
 ミモンダイ  体を動かす事、 身悶えの訛りからであるが、単に体を動かす意味
 ミヨリ  親類、 みよりたより、 縁者 「みよりのない老婆」
 ミョーチキリン  奇妙、 普通と違って変であること
 ミレンコ  未練、 「みれんこなく縁を切っちまえ」
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 む
 ムイカドシコシ  正月七日を七日正月といい、その前日を年越しとして祝うこと
 ムカッパラ  むかむかと腹を立てること、むかばら。
 ムクル  剥ぐ、はがし取る、 はがす、むく
 ムクレル  怒る、 すねる、怒ってむっとした顔をする、 皮がはがれて脱け出る
 ムクレン  木蓮
 ムコーアワセノ  向かい合っている 「むこーあわせの北側の部屋」
 ムザトシタ  以前の苦労の跡を踏み潰された 「後になってむざとされたくないよ」
 ムズカシヤ  子供がぐずる事 「そんなむずかしやを言わないもんだ」
 ムタイ  むしょうに 「
 ムッチリ  むっつりや、 黙っている人
 ムナギナ  癪に障る(しょくにさわる)、 「むなぎな野郎じゃねえか」
 ムメンモク  面目のないこと、面目を知らないこと、「むめんもくも程があらア」
 ムリカラ  無理に、 「むりからそう言って、お前を嫁がそうというんじゃない」
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 め
 メー  まい、 「そんなことあるめー」「誰も来めー
 メー  前
 メヲカケル  面倒をみる、 親切に世話する、ひいきにする。
 メガナイ  非常にかわいがる、 この上も無く好む 「あいつは酒にはめがない
 メザカ  メダカ
 メチガイ  目利きちがい、 間違った鑑定
 メッカチ  片方の目が見えないこと、片目、両目の大きさが違うこと
 メッケル  見つける
 メッケモン  メッケモノ、 見つけ物、 あてにしてなかったいい事、 掘り出し物
 メッタナ  無茶な、 むやみな 「この様子じゃ、めったな口はきけない」
 メッタムショーニ  むやみやたらに
 メッパリッコ  向かい合い、 「他に人がいないから、いつも旦那とめっぱりっこだよ」
 メド  針の糸を通す孔。はりのみみ。みず。みみ。
 メド  目指すところ。めあて。だいたいの見当。目標。「めどがつく」
 メド  急所 「人にめどをとられちまっちゃもうおしまいだ」
 メノクリダマ  目玉 「めのくりだまの飛び出るほどふんだくられた」
 メハシ  将来の見通し 「めはしがきく」
 メメズ  みみず
 メリ  ひび(比喩的に)「一端めりが入ったら、幾らあがいたってもう駄目だ」
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 も
 モーシコシ  もう少し
 モーゾー  夢精(多摩地方の方言)
 モグズル  もぐる 「布団の中へもぐずり込んじゃって、呼んでも返事をしない」
 モシヒョットカ  もしも偶然に、「もしひょっとか、今日現れなきゃもう一生逢えない」
 モトイ  モットイとも言う  元結い
 モノアンジ  心配すること。物思い。「幾瀬のものあんじをする事ぢや」
 モメ  争い。ごたごた。「もめが絶えない」
 モモッター  腿たぶ
 モモンガー  人をののしっていう語、 着物をかぶって子供をおどしたわむれる語
 モモンジャ  モモンジー、 尾の生えているものや毛深いものを嫌っていう語。
  イノシシ・シカなどの肉、 獣肉屋
 モヤイ  共用、 二人以上の者が一緒に仕事をすること、 おもやい
 モンナシ  一文無しの貧乏人
 

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